2002年全曲集

島津亜矢( 島津亞矢 ) 2002年全曲集歌詞
1.北海峡

作詞:中島光
作曲:原譲二

愛の渦潮 逆巻(さかま)く未練
海峡渡る 女の胸に
凍り付くよな しぶきが刺さる
捨てて来ました 悲しみは
遥か彼方に 見え隠れ
津軽の港 旅出(でた)ときに

今は引き潮 心も軋む
海峡越える 海鳥さえも
潮の流れに 戸惑うばかり
長い黒髪 切りました
もとへ戻れぬ 宿命(さだめ)なら
津軽の海を 何処までも

北へ走れば 波立つばかり
海峡染める 願い火遠く
釣瓶(つるべ)落としで 真冬の海へ
おんな片恋い ひとり旅
胸に花咲く 春はいつ
津軽の里へ 戻る日に


2.道南夫婦船

作詞:星野哲郎
作曲:新井利昌

親に貰った この血の中を
熱く流れる 命潮
元へ辿れば 父と母
いつも元気で いて欲しい
熱い祈りを 波に浮かべて
仰ぐ心の アヨイショ 駒ヶ岳

荒れる海辺に 縋って生きる
北の漁師は 波の花
群れる鴎も 仲間衆
こぼれ秋刀魚を 分けながら
地球岬を 右に眺めて
今日もあんたと アヨイショ 網を刺す

浜の女房と 呼ばれるからにゃ
雪も氷も 恐れぬが
浮気されたら わしの恥
二つ合わせて 一になる
愛の人生 海に咲かせる
夫婦船だよ アヨイショ ほまれ船


3.相生~ふたりの絆はほどけない~


4.人生二勝一敗

作詞:阿多豊一
作曲:市川昭介

人間やってりゃ 何事も
負けるか勝つかの 大勝負
三度勝負を 挑んだら
勝ち・負け・勝ちと いきたいね
人生二勝一敗さ
いっぺん泣くのも いいだろう

三つも勝ったら 気味悪い
三つも負けたら 情けない
恋を実らす 筋道も
○・×・○が 面白い
愛情二勝一敗で
じらされ結んだ 恋絆

出世という名の 階段は
トントン拍子にゃ 昇れない
調子出たなと 思う時
トン・トン・ストンと くるもんだ
人生二勝一敗で
明日に希望を 残そうよ


5.お梶~菊池寛原作「藤十郎の恋」


6.感謝状~母へのメッセージ~


7.都会の雀

作詞:吉岡治
作曲:杉本眞人

雀 雀 都会の雀
雀 雀 夜明けの雀

飾りまくった ガラスの街に
サイレンばかり 駆けぬける
呼ぶ名もなくて 倒れた道で
バカな涙が あふれて熱い
雀 雀 都会の雀
眠れないのか 寒風(さむかぜ)で
雀 雀 俺ンち来いよ
あったか西日の 裏窓に

夢のかたちも あいつのことも
生きてくうちに 脱け落ちた
そのうちケリは 必ずつける
バカな希(のぞ)みが からだに悪い
雀 雀 夜明けの雀
飛べる蒼空 あるのなら
雀 雀 俺ンち来いよ
朝日が弾ける 裏窓に

雀 雀 都会の雀
眠れないのか 寒風で
雀 雀 俺ンち来いよ
あったか西日の 裏窓に 裏窓に


8.憂き世春秋

作詞:新本創子
作曲:三島大輔

風が頬うつ 雨が泣く
あなたの背中に 隠れて越える
憂き世春秋 ふたり坂
いのち連れ添う しあわせに
賭けて悔いない 女です

いつかあなたの 胸に咲く
雪割り草だと 云われてみたい
憂き世春秋 ふたり坂
こころ寄せあい 寒い夜は
ともに飲みたい このお酒

苦労ひとつに 夢がある
笑顔をあなたと たやさずいたい
憂き世春秋 ふたり坂
花の咲く日へ 七曲がり
明日を信じて 生きてゆく


9.梅川~近松門左衛門原作「冥途の飛脚」


10.海鳴りの詩

作詞:星野哲郎
作曲:船村徹

五体に刻んだ 赤銅色(しゃくどういろ)の
シワが男の 五線紙だ
明るい娘に 育てたことが
冥土の母ちゃんへ でかい土産だと
笑う親父(とうちゃん)の 髭から背中から
海鳴りの詩が 聞こえてくる
ヤンサエー ヤンサエー

酒断(さけだ)ちしてまで 口説いた女
死んだあとまで 恋女房
世間の女が カボチャに見えて
ヤモメを通したね 男盛りをよ
いばる親父(とうちゃん)の 胸から腕(かいな)から
海鳴りの詩が 聞こえてくる
ヤンサエー ヤンサエー

母親知らずに 嫁いだ娘
無事に女房を してるやら
初孫祝って 酒のむまでは
倒れちゃなるまいと 波に揺れながら
力む親父(とうちゃん)の 舟から帆綱から
海鳴りの詩が 聞こえてくる
ヤンサエー ヤンサエー ヤンサエー


11.愛染かつらをもう一度

作詞:星野哲郎
作曲:新井利昌

花と嵐の 青春を
涙と共に 生きるとき
父さんあなたの 主題歌だった
古い艶歌が わかります
いつかいっしょに 唄いましょうね
愛染かつらを もう一度

灯りさざめく 東京の
日暮れは夢の 吹き溜まり
父さん私は あなたの娘
負けはしないと 唇を
噛めば心に 聞こえてきます
愛染かつらの あの歌が

真実(まこと)つくした男道
破れたけれど 悔いはない
俺にはかわいい おまえがいると
酔えば口癖 お父さん
どうぞ元気で 唄ってほしい
愛染かつらを いつまでも


12.度胸船

作詞:星野哲郎
作曲:市川昭介

人を押しのけ 出世のできる
柄じゃないぜと あきらめて
北へきたんだ 千島の海に
眠る親父を ゆりおこし
唄う男の 度胸船

親父来たぞと 吹雪を呼べば
風がほめるぜ よくきたと
写真だけしか 知らないけれど
海を見せれば 勇み立つ
熱い血をひく 度胸船

ころぶ兄貴を 弟がかばう
沖は地獄だ 戦場だ
ホッケ大漁の 祈りをこめて
網に御神酒を ふりかけて
雪に放浪う 度胸船


13.母ごころ宅配便

作詞:星野哲郎
作曲:聖川湧

風邪をひくなと 送ってくれた
綿入れ羽織が 泣かせるね
心づくしの 宅配便に
一枝(ひとえだ) 添えた 紅梅(こうばい)の
花は 花は 花は
わが子に賭ける 母の夢

蝶よ花よと 育ててくれた
苦労は涙の つづら折り
男女(おとこおんな)と 指さされても
化粧も せずに 働いた
愛を 愛を 愛を
夕陽に偲ぶ 母の恩

生まれ故郷を 忘れるなよと
ちりめん鰯(いわし)も 入れてある
磯の香りの 宅配便は
街より 一歩(ひとあし) 先にくる
春を 春を 春を
わが子に送る 母ごころ


14.出世坂

作詞:星野哲郎
作曲:市川昭介

千里を走る 虎よりも
一里を登る 牛になれ
やると決めたら 男じゃないか
曲げるな道を ひとすじの
闘志が結ぶ 出世坂

こぼれた人に 手を貸して
一緒にこける 時もある
いいさ待とうよ またくる春を
死ぬまで続く 人生の
灯りは人の 愛だから

紬は雪で 艶を出す
流れて石は 丸くなる
苦労くの字に からだを曲げて
涙と登る この坂が
明日へ続く 出世坂


15.奥尻はいま

作詞:星野哲郎
作曲:弦哲也

辛い季節を くぐり抜け
たくましくよみがえる ふるさと
ぐるりと海に 囲まれた
島は一つの 宝石(たま)となり
光を放つよ 北日本海
どこかがちがう 何かがちがう
この奥尻の 輝きを
ぜひみなさんに 見て欲しい
島中みんなで 呼んでます
島中みんなで お待ちしています

人の情に 励まされ
美しくよみがえる ふるさと
ぐるりと海に 囲まれた
島は一羽の 鳥となり
未来へとび立つ 北日本海
どこかがちがう 昔とちがう
この奥尻の はばたきを
ぜひみなさんに 聴いて欲しい
島中みんなで 呼んでます
島中みんなで お待ちしています
島中みんなで 島中みんなで


16.演歌桜

作詞:新本創子
作曲:三島大輔

生まれ火の国 あとにして
たどる炎の 歌の道
親のこころを 胸に抱き
越える苦労の 幾山河(いくやまかわ)よ
演歌一節 アンアアンアンアン きかせます

雨は降る降る 陣羽は濡れる
越すに越されぬ 田原坂

海は不知火 燃える波
夢をゆさぶる 阿蘇の山
花も嵐も くぐりぬけ
恋のつらさは この身の艶(つや)に
歌は真実(まこと)の アンアアンアンアン 亜矢節さ

肥後のもっこす ご贔屓(ひいき)に
声も千両の 晴れ舞台
人の情けを ふところに
音頭とる手に 桜も咲いて
演歌一筋 アンアアンアンアン たのみます